2016年10月19日水曜日

NISAの落とし穴 含み損だったのに課税なんて聞いてないよ

前記事、儲け話にうまい話はないとは言うけれど NISA お前もか?でも少し触れましたが、含み損のままでNISA期間が終了して特定口座に移管となると移管時点での時価が取得単価になってしまうようなので税金面で非常に不利になってしまいます。

この点を理解されていない方を見かけることがありますので、簡単に説明してみたいと思います。

例えばAという株を取得単価1,000円でNISA口座で購入したとします。その後、株価が大きく下落し株価200円でNISA期間が終了しようとしているとします。

特定口座に移管となるとその時価である株価200円が取得単価となります。

ここが大きな問題となります。

本来なら1,000円で購入していたので株価が1,001円以上で税金が発生するはずです。それなのに、今回の例の場合は株価が201円以上でもう税金が発生してしまうのです。

株価がNISAでの取得単価だった1,000円に戻したとすると800円の利益と見なされて、その利益に対する162.52円が税金として発生してしまうのです。( 税率20.315%で計算しています。800×0.20315=162.52)

162.52円と聞くと大したことないと思われるかもしれませんが、実際には単元株で購入していることがほとんどでしょうから、100株購入していたとするなら購入代金は100,000円ですが、課税額は16,252円にもなってしまいます。

個別株は勿論ですが、それよりも投資初心者が安全策と考えてNISA口座でパッシブ運用(インデックス投資)の投資信託を積み立てしている場合などは特に注意が必要かもしれません。

パッシブ運用の場合はコストが命と言っても過言ではないでしょうから、本来なら課税されない取得単価に対する課税が発生するというのはパフォーマンスに与える影響は大きく、このようなコストが発生するのは論外だと思われます。

実際には売却時の課税ですから、積み立て投資の場合は本来の取得単価すらわからなくなってしまうこともあるかもしれませんので、そこにも注意が必要だと思います。

いずれにしても、「含み損だったのに課税なんて聞いてないよ」などということがないように出口戦略を考えておきましょう。

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